- 2017-11-10
- 40代後半から始める, 年収500万
- 投資, 資産運用
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ある程度の貯蓄があって定期預金をしても金利が低くて預金が増えないので、株や不動産投資で資産運用しようにも元本割れのリスクがあるので不安と考える方は少なくないでしょう。しかし、普段使っている現金も株や不動産と同様に資産価値が変動しています。
物価上昇のことをインフレといいますが、年間2%のインフレであるとすれば、現金の価値が2%下がるということになります。
例えば、購入者の立場から見ると、商品Aの価格が10万円とすると、現金10万円を支払えば購入できますが、1年後は2%物価が上昇するので、商品Aの価格は10万2千円となり、1年前より2千円多く払わなければ、購入できなくなります。
今度は販売者の立場から見ると、商品Aを100個売れたとすれば、価格が10万円なので売り上げは1000万円となりますが、1年後は2%物価が上昇するので、商品Aの価格は10万2千円となり、去年と同じ100個売れたとしても、売り上げは1020万円となり、去年より売り上げが増えたことになります。
インフレになると現金の価値は下がりますが、企業にとっては増収になりやすくなるので、株の価値は上がりやすくなります。
また、不動産自体の価値は変わらなくても、現金の価値が下がれば、不動産価格が上がります。2%のインフレは毎年2%物価上昇することから、複利と同様に考えられるので、不動産投資は効率の良い資産運用といえます。
次に元本保証の金融商品は安全な資産運用かというと現金の価値の変動を考えると必ずしもそうとは限りません。
例えば、年間2%のインフレであるとします。年利1%の定期預金を100万円、1年間預けたとします。元本割れがないので、1年後には利息分を含め101万となるので、1万円の利益になります。しかし、定期預金に預ける前に商品Bの価格が100万円だとすると、1年後は2%物価が上昇するので、商品Bは102万円となり、定期預金で預けた101万円では1万円足りない事になります。すなわち、1万円利益を得たように見えますが、実際は1万円損をしたことになります。
元本保証の金融商品は、金利がインフレを下回れば、損失リスクがあることを注意しなければいけません。安定的なインフレ経済であれば、株や不動産などの資産運用は効率的ですが、好景気があれば不景気があります。不景気になれば、物価が上がらず、物価の下落すなわちデフレになることもあります。デフレになれば、インフレとは逆で現金での資産運用が効率が良くなります。どこで、経済状況が変化するか予想するのは困難なので、現金と株や不動産などの金融資産を景気状況に合わせて、金額配分を調整するのが良い資産運用といえます。